青森県八戸地域(二次医療圏)

CrossHealth / 薬局持久度レポート

県で見れば全部もう減る。この圏に下りると、まだ増える町があります

八戸地域(8市町村・薬局142軒)の薬局を、供給・高齢化・需要で見える化。

対象 青森県 八戸地域・8市町村期間 2025年 → 2045年概要版・無料

この記事の数字について:出所は公開データ(厚生局・薬局機能情報提供制度=GMIS・NDBオープンデータ・社会保障人口問題研究所の将来推計人口など)。分析期間は上の「対象・期間」のとおりで、将来値は推計であり幅があります。検算のやり方と不確実性の扱いは方法論のページ →で説明しています。

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八戸医療圏の市区町村レポート(A4・6ページ)

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八戸地域の調剤薬局は142軒で、青森県593軒の23.9%。うち119軒(83.8%)が八戸市にあります。65歳以上人口は2025→2045で-3.4%——県内6圏で最も減りが小さい圏です(県全体は-8.0%)。それでもマイナスであることに変わりはありません。ただし市町村まで下りると、8市町村のうち3は65歳以上人口のピークが2035年以降で、まだ増える側にいます。

8
八戸地域 の市町村
142
圏内の薬局数
3
8ヶ月間に閉じた薬局(承継・移転を除く)
46.4pt
圏内の需要変化の落差

青森県のLv1ページは「6つの医療圏すべてで65歳以上人口が2025年ピーク」という県でした。その県のなかで、この圏だけが少し違う形をしています。圏の合計では-3.4%と減るのに、おいらせ町は2045年ピーク/八戸市は2040年ピーク/階上町は2035年ピーク——県の平均が隠していた「まだ増える場所」が、この圏の中にあります。いっぽう残る5町村(田子町/三戸町/五戸町/南部町/新郷村)は、いずれも2025年がピークで65歳以上人口が-40.8%〜-17.8%減ります。

地図 ── 地域差を見る圏の中の、需要の移りかた

色は圏内での薬局1軒あたり処方せんのシェア移動です。圏の処方せん総量を65歳以上人口で按分しているので、圏の中で相対的にどちらへ動くかを示します。最も下がるのが田子町(-27.2%)、最も上がるのがおいらせ町(+19.2%)で、その差は46.4ポイントです。

このページの色は圏内の相対値です。県ページ(Lv1)の色は「その医療圏の処方せんが実際に増えるか」という絶対値で、意味が違います。圏そのものは65歳以上人口が-3.4%で減る側にあり、圏内で色が「上がる」市町村も、県全体で見れば需要が増えるとは限りません。

人口動態 ── 圏の中の落差8市町村のうち5は、もうピークを過ぎています

圏全体では総人口が294,091→220,502人(-25.0%)、65歳以上人口が102,858→99,376人(-3.4%)。高齢化率は35.0%→45.1%です。市町村で見ると65歳以上人口のピークはおいらせ町が2045年、八戸市が2040年、階上町が2035年で、残る5町村は2025年——起点です。65歳以上人口の変化は-40.8%(新郷村)から+15.2%(おいらせ町)まで56.0ポイント開きます。

総人口65歳以上
0万8万15万22万30万20252030203520402045205020万9万
実データ(社人研 将来推計人口・2023年推計)。圏の合計は減るが、圏内の3市町はまだピーク前。

1軒あたり ── 厚さの分布いちばん厚いのはおいらせ町。ただし按分の値です

薬局1軒あたりの処方せん(2025年)は圏全体で年17,567枚。薬局8軒以上の自治体に限ると最も厚いのはおいらせ町の21,779枚で、最も薄いのは八戸市の14,528枚です。これは圏の処方せん総量を65歳以上人口で按分した推計であって実測ではありません。薬局が1〜4軒の町村では按分値が極端に跳ねるので(素の最大は階上町(薬局1軒)の112,240枚)、本文の「厚い/薄い」は薬局8軒以上に限って読んでください。

田子町
-27.2%
三戸町
-23.8%
五戸町
-19.9%
──── ここから需要が増える地域────
階上町
+0.9%
八戸市
+3.7%
おいらせ町
+19.2%
薬局0の自治体(新郷村)はランキング対象外です

くわしい数字8市町村データ一覧

市区町村薬局高齢率
2025
1軒あたり処方せん
2025 → 2045
変化
八戸市11933.4%14,528 → 15,070+3.7%
おいらせ町830.1%21,779 → 25,971+19.2%
南部町642.9%26,467 → 22,529-14.9%
五戸町444.7%39,410 → 31,585-19.9%
三戸町344.2%29,006 → 22,098-23.8%
田子町147.7%51,148 → 37,226-27.2%
階上町136.2%112,240 → 113,286+0.9%
新郷村053.2%薬局なし

市町村別の詳細ページ(Lv3)八戸市おいらせ町三戸町五戸町田子町南部町階上町新郷村

※処方せんはNDBの医療圏別実績(2023年)を65歳以上人口で按分した推計で、市町村単位の実測ではありません。薬局数は2025年時点で固定しています。閉局は2025年7月〜2026年2月(8ヶ月)の集計で、移転・承継を除いています(8ヶ月=1年ではありません)。圏内の廃止届は5件しかなく、市町村ごとの閉局率は出していません。届出率は薬局1〜4軒の町村では1店で25〜100ポイント動くため、市町村どうしの比較には使わないでください。個店のランキングは作りません。

この地図の使い方(3段階のドリルダウン)

  • 青森県(Lv1)=6つの二次医療圏で「どの地域が細るか」をざっくり。
  • 八戸地域(このページ・Lv2)=圏内の8市町村で「同じ圏域の中の差」を見る。
  • 市町村(Lv3)=境界・薬局分布・経営シナリオまで。

八戸地域医療圏 8市区町村すべての詳細レポート(薬局持久度レポート会員向け・有料)

医療圏の型 ── 競争で減るのか、需要で減るのかこの圏は都市型(競争淘汰)です

薬局が閉じていく筋道には、大きく2つあります。ひとつは近くに薬局が多く、競争のなかで数が絞られていく道(都市型)。もうひとつは周りに薬局が少ないまま、患者そのものが減っていく道(郊外型)。八戸地域医療圏にいまある142軒それぞれについて、どちらの効き方が強いかを計算し、閉局の起こりやすさで重みづけて足し上げると、競争側の比率は0.59です(0.5以上なら都市型、それ未満なら郊外型)。この地域は都市型(競争淘汰)にあたります。需要の側は、この地域の総人口が2025→2045で-25.0%です。社人研の推計では、この地域は減り方が急な側(20年で15%超の減少)に入ります。全国47都道府県・335の二次医療圏・65,634行(うち移転や承継を除いた本当の閉局3,952件)を学習した統計モデルによる分類です。特定の地方だけで学んだモデルを他の県に当てはめたものではありません。共通の係数は47都道府県すべての実データから学習しており、この地域の値は、この地域に実際にある薬局の実測値から計算しています。廃止届の名簿がそろっている期間が12ヶ月しかありません。この分類は2025〜26年の実績水準がこの先も続くと置いた場合の姿です。東北6県は画像PDFの廃止届が未回収で、閉局の捕捉が下限にとどまる可能性があります(統計的な下限の証拠は出ていませんが、回収の来歴から保守的に扱っています)。この県で数えられた「本当の閉局」は17件と少なく、1件の増減で率が動きます。この分類は「どの筋道で薬局が減りやすい地域か」を示すもので、個々の薬局の見通しではありませんし、出店や撤退の判断もしません。

機能の届出 ── 厚生局の名簿で数える地域支援・医薬品供給対応体制加算の届出は95.1%です

薬局の機能は、これまで薬局機能情報提供制度(GMIS)の自己申告で数えていましたが、ここからは地方厚生局の「施設基準届出受理医療機関名簿」で数え直しています。八戸地域医療圏でこの名簿に載っている保険薬局は144軒で、そのうち届出があるのは──地域支援・医薬品供給対応体制加算 137軒=95.1%、かかりつけ薬剤師(服薬管理指導料の注1)(推定) 78軒=54.2%、在宅薬学総合体制加算 55軒=38.2%、電子的調剤情報連携体制整備加算(推定) 129軒=89.6%です。名簿の版は令和8年7月1日版(東北厚生局=青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島の6県のみ令和8年6月1日版。7月分が未公開のため入手可能な最新を使用)。8つの厚生局・47都道府県をすべて同じ月の版でそろえてあるので、県どうしを並べて比べられます(GMISの自己申告は県によって取り込みの穴があり、これができませんでした)。推定を含む項目があります。「かかりつけ薬剤師(服薬管理指導料の注1)」は令和8年度改定でかかりつけ薬剤師指導料・包括管理料は服薬管理指導料に統合され、単独の届出名称が無くなりました。新様式の名簿にある「服薬管理指導料の注1」を代理指標として数えた推定値です(告示・通知文の逐語確認はしていません)。「電子的調剤情報連携体制整備加算」は令和8年度改定で「医療DX推進体制整備加算」の後継と判断して数えた推定値です(同一制度の後継という対応関係は未確認)。このページがこれまで載せていた届出率は、改定前の版の名簿を店名で突き合わせて数えたものでした。並べると、かかりつけ薬剤師(服薬管理指導料の注1)は今回54.2%/これまで64.1%(差-9.9ポイント)、地域支援・医薬品供給対応体制加算は今回95.1%/これまで35.2%(差+59.9ポイント)、在宅薬学総合体制加算は今回38.2%/これまで43.0%(差-4.8ポイント)です。差の主な理由は3つで、(1)令和8年度改定で後発医薬品調剤体制加算が地域支援・医薬品供給対応体制加算に統合されたこと(地域支援の届出率が跳ね上がる)、(2)かかりつけ薬剤師指導料が服薬管理指導料に統合され、代理指標に切り替えたこと、(3)これまでが店名の突き合わせ、今回が医療機関コードでの集計であること。どちらかが誤りという意味ではありません。これから先は、47都道府県を同じ月の版でそろえた今回の数え方を主に使います。分母は名簿に載っている薬局の数で、このページの他の場所に出てくるGMIS由来の薬局数とは出典が違うため一致しません。また届出は「その体制をとると届け出た」という記録で、実際に提供された量ではありません。

このレポートの範囲と、正直な限界

  • このページの `chg` は圏内での相対値(圏内の高齢人口シェアの移動)です。県ページ(Lv1)の `chg` は絶対値で、意味が違います。
  • 圏そのものの65歳以上人口は-3.4%で減る側にあります。圏内で「上がる」市町村も、県全体で見て需要が増えるとは限りません。
  • 市町村別の処方せんは実測ではありません。NDBの最小公表単位が二次医療圏のため、65歳以上人口で按分した推計です。薬局が1〜4軒の町村では極端に跳ねます(素の最大は階上町=薬局1軒の112,240枚)。本文の「厚い/薄い」は薬局8軒以上に限っています。
  • 閉局の既定窓は2025年7月〜2026年2月(8ヶ月)です。**1年ではありません。**東北厚生局の名簿は処理月2026年5月・6月の号が画像PDFで薬局の廃止行を取り込めておらず、完全にそろう連続区間がこの8ヶ月だからです。
  • 圏内の廃止届は5件(真の閉局3件・移転承継2件)です。市町村ごとの閉局率は出していません。
  • 八戸市が薬局119軒=圏内の83.8%を占めます。「8市町村のうち何割」という言い方はそのままでは意味を持たないので、本文は「八戸市/それ以外の7市町村」という2つの塊で書いています。
  • 薬局0軒は新郷村です。東北厚生局の現存保険薬局一覧でも0軒で一致しましたが、「空白地」という断定はしません。
  • 薬局が1〜4軒の町村(田子町/三戸町/五戸町/階上町)の届出率は1店で25〜100ポイント動きます。市町村どうしの届出率の比較はしないでください。
  • 機能の届出は実測です(`func_available=True`)。東北6県のうち実測できるのは青森県だけで、他の5県と届出率を並べないでください。
  • 徒歩カバー率はこのページでは扱いません(面積 km²/薬局1軒あたりkm² で代替)。`mesh_backbone_250m` の青森県分は2026-07-28に投入されましたが派生列は未計算で、徒歩時間はOSRMでの再計算が要ります。
  • 薬局数は2025年で固定しています。2045年の薬局店数の推計と、医療圏の「都市型/郊外型」の分類は掲載していません。供給の統計モデルは47都道府県すべてを学習しましたが、青森県は閉局名簿の側の条件(収録期間・欠号)が足りず、適用可否表で「不可」と判定されているためです。他県で学習した値の流用はしません。
  • 個店のランキング・名指しの閉局予測・出店戦略の助言は一切含みません。

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八戸医療圏の市区町村レポート(A4・6ページ)

薬局の分布と、同じ医療圏の市区町村どうしの落差を1冊にまとめました。出典と作成時点を入れてあるので、そのまま社内やご相談の資料にお使いいただけます。受け取る地域をお選びください。

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病院側

八戸地域の病院に、薬剤師はいるか

ここまでは薬局の話です。同じ圏域の病院側を、公表データから測りました。 退院した患者を受けとめる側と、送り出す側は地続きです。

病院
26うち200床以上 5
薬剤管理指導料の届出
46.2%全国 65.8%
100床あたり常勤薬剤師
3.01全国 4.76人
病棟薬剤業務実施加算
11.5%全国 27.8%

入院した患者に薬剤師が関わる基本の体制が薬剤管理指導料です。この圏域は全国より低い。 病棟に薬剤師を置く病棟薬剤業務実施加算まで届けている病院は11.5%(全国27.8%)です。都道府県と協力して自院の薬剤師を薬剤師不足地域の医療機関へ出向させている病院(薬剤業務向上加算)は、この圏域にはありません。全国でも68病院にとどまります。

通院で抗がん剤治療を行う体制(外来腫瘍化学療法診療料)を届け出ている病院は3件。 そのうち、治療計画を地域の薬局と共有して薬局側でも副作用を確認できるようにする体制 (連携充実加算)まで届け出ている病院は2件(66.7%)です(全国50.5%)。

届出=地方厚生局「届出受理医療機関名簿(医科)」令和8年8月1日現在(関東信越・東北は同7月1日現在)。 病院=病床20以上の医科医療機関。薬剤師数=厚生労働省「令和7年度 病床機能報告」施設票、 令和7年7月1日時点の常勤の実人数。この2つは基準日が1年ずれています。病床機能報告は一般病床または療養病床を持つ病院が対象で、精神病床だけの病院は載りません (この圏域では26件のうち21件が薬剤師数の分母)。 届出があること=算定していること、ではありません。 外来化学療法の内訳は、その届出が3件未満の圏域では伏せています(1〜2件で「連携0件」と書くと 特定の病院を指すことになるため)。個別の病院名は出していません。

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