猛暑から命と健康を守るために。医療系ユース団体が政府へ緊急声明を発表、日本医療政策機構が支援。
2026年8月7日、日本医療政策機構は、医療や公衆衛生を学ぶユース団体による緊急声明の発表を支援したと公表しました。
この声明は、近年の酷暑を深刻な健康危機と捉え、気候変動対策を最優先の社会課題と位置づけるよう政府に求めるものです。
若者や将来の医療を担う立場から、命と健康、学び、労働、そして保健医療体制を守るための具体的な提案が行われています。
日本医療政策機構(HGPI)は、アジア医学生連絡協議会日本支部(AMSA Japan)、日本国際保健医療学会学生部会(jagh-s)、国際医学生連盟 日本(IFMSA-Japan)による緊急声明「猛暑から命と未来を守る、ユースからの緊急声明 ―誰も取り残さない気候変動対策を求めて―」の発表を、事務局として支援しました。
本声明は、医療・公衆衛生を学ぶユースの立場から、気候危機への対応を中長期的な環境保護施策にとどめず、命と健康、学び、労働、保健医療体制を守るための最優先の社会課題として位置づけるよう、日本政府に求めるものです。
(猛暑から命と未来を守る、ユースからの緊急声明)
1つ目は、次世代の医療・公衆衛生人材に対する「プラネタリーヘルス教育」の実質化と現場の連動です。
気候変動と健康、プラネタリーヘルスに関する教育を、教育現場や医療・福祉の現場で実践できる形で実装することを求めています。
モデル・コア・カリキュラムへの位置づけが進む一方で、実践的な学びにつなげる体制は十分とは言えません。
そのため、指導できる教員の養成や教材の整備、実践的な演習の拡充を進め、計画的な人材育成を行うよう提言しています。
- 次世代医療・公衆衛生人材への「プラネタリーヘルス教育」の実質化と現場連動
気候変動と健康、ワンヘルス、プラネタリーヘルスに関する教育を、制度上の明記にとどめず、教育現場および医療・福祉現場で実践できる形で実装することを求めます。
医学・歯学・薬学・看護学の各モデル・コア・カリキュラムへの位置づけが進む一方、その内容を実践的な学びや現場での行動につなげる教育体制は十分とはいえません。
(猛暑から命と未来を守る、ユースからの緊急声明)
2つ目は、社会全体で命を守るための適応策を制度化することです。
熱中症対策を個人の努力だけに委ねず、社会の仕組みとして整備することを求めています。
具体的には、学校やスポーツ施設への空調整備、暑さ指数に基づく活動基準の策定などが挙げられています。
さらに、地域の脆弱性評価や早期警戒システムの構築、医療・福祉従事者の保護、気候適応型「社会的処方」の導入などを提言しています。
これらを実施するため、安定的な財源を確保することも求めています。
- 社会全体で命を守る適応策の制度化
熱中症対策を一人ひとりの注意や努力だけに委ねず、社会の仕組みとして整備することを求めています。
具体的には、学校・スポーツ施設への空調整備、暑さ指数(WBGT)に基づく活動基準、地域の脆弱性評価と早期警戒システム、医療・福祉従事者の保護、医療・福祉機関が地域の支援につなぐ気候適応型「社会的処方」の導入などを提言しています。
あわせて、全国で継続的に対策を実施するための安定的な財源の確保を求めています。
(猛暑から命と未来を守る、ユースからの緊急声明)
3つ目は、温室効果ガス排出の大幅な削減と、誰一人取り残さない脱炭素社会への移行です。
気候危機の深刻化を防ぐため、温室効果ガス排出の速やかな削減を求めています。
保健医療・福祉分野についても、エネルギー消費や排出削減の目標を掲げ、サービス継続性を高める形で進めるよう提言しています。
また、脱炭素化に伴う負担が地方や中小の医療機関、福祉施設に偏らないよう、財政的・技術的な支援を整備し、格差を広げない仕組みづくりを求めています。
- 温室効果ガス排出の大幅削減と、誰一人取り残さない脱炭素社会への移行
気候危機のさらなる深刻化を抑え、人々の命と健康、生活基盤を将来にわたって守るため、温室効果ガス排出を大幅かつ速やかに削減し、脱炭素社会への移行を進めることを求めています。
保健医療・福祉分野についても、エネルギー消費や排出の削減を明確な目標として掲げ、その取り組みを、患者・職員の健康、療養・就労環境の質、災害時のサービス継続性を同時に高める形で進めることを提言しています。
あわせて、脱炭素化に伴う費用や負担が、地方・中小の医療機関や福祉施設、そこで働く職員に偏らないよう、施設の状況に応じた財政的・技術的支援を整備し、地域間・施設間の格差を広げない仕組みを構築することを求めています。
(猛暑から命と未来を守る、ユースからの緊急声明)
今回の緊急声明は、アジア医学生連絡協議会日本支部、国際医学生連盟日本、日本国際保健医療学会学生部会の3つのユース団体が共同で発表しました。
若者や将来の医療・公衆衛生の担い手としての立場から、適応策と緩和策を一体的に進めるよう政府や社会へ呼びかけています。
日本医療政策機構は、この声明への賛同団体および個人を引き続き募集しています。
今後は、政府や関連機関がこれらの提言に対してどのような対応を示すのか、具体的な政策への反映が注視されます。
本声明では、現在生じている健康被害を抑える適応策と、気候変動のさらなる進行を抑える緩和策を一体的に進めるよう、日本政府および社会に呼びかけています。
本声明では、引き続き賛同いただける団体・個人を募集しています。
ご賛同くださる方は、フォームよりご登録ください。
(猛暑から命と未来を守る、ユースからの緊急声明)
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